「逆転の発想」でファンを掴むプレリリースについて、お話を聞いてきました。
プレリリースが表題についていますが、実際には商品の発想法がとても参考になりました。
ハンコ会社の役員として、経営低迷に直面している時、印面にいろんな猫のイラストを入れたはんこ「ねこずかん」を企画し、初めてオリジナル商品を作ったそうです。
「ねこずかん」は、21015年12月26日に発売開始。2016年1月6日にプレリリース発信し、ネットニュースやTwitterで拡散し続け、大ヒット。3日間で5000本の注文が殺到。FacebookやTwitterから犬やうさぎのリクエストが入りまじめたそうです。
途中に休憩時間がありましたが、我が家にも犬がおり、かわいくて思わず注文をしてしまいました。値段的には結構割高で、スキミングプライシングだと感じました。
銀行印としても使用できるようです。私も犬を飼い始め、年齢的にも責任を持って育てられる最初で最後の犬として、家族になっています。子犬で我が家にやってきて、小さいうちから親元を離れて、我が家に来たことを考えると、いとおしく、すぐに家族の一員として、なじみました。その犬とそっくりの犬を使って、銀行印ができるとなると、この犬を頂いた自分としては、記念として思わず買ってしまいました。
テーマの表題は「プレリリース」を前面に出していましたが、本質的には「商品の企画」のお話だと理解しました。ついでに、プレリリースの仕方といった感じでしょうか。
PRの定義も、「PR=価値をつくり、社会に伝え続けること」にあります。
PRの4つの軸としては以下の通りです。
①商品軸 商品自体を話題にする(一番売れる)
②社会軸 社会課題の解決に取り組む(企業価値があがる)
③社長軸 社長の歩みや思いをとおして企業価値を伝える
④組織軸 新しい働き方に取組むことを通じて、企業の価値を伝える
メディアに取り上げることを意識せず、本質的にアップデートするのが、ブランドが強化される近道です。
PRの3段階は以下の通りです。
①アイデアを形にしたり、発信することを決める→自分ごと
②伝える(SNSやYouTubeなど)→伝えたい
③「行動」してもらう(口コミ、購入、参加など)→欲しい
広まりやすい企画=熱量×「なにこれ、すごい」(予測できないもの)
PRピラミッドは、媒体での露出→認識変容→行動変容
アイデアがひらめく、5つのヒントは以下の通りです。
①商材×〇〇 商材とテーマを掛け合わせる
②商材×動詞 動詞部分を入れ替える
③商材×話題 いま話題になっていることを調べる
④商材×連想 ~といえば?(連想ゲーム)人の認知をなぞる
⑤商材×メタファー 〇〇のような△△(商材)
良い企画はコンセプトが分かりやすく明確だそうです。
①どんな価値を届けるのか?(What)
②届ける相手は誰か?(Who)
③なぜ届けたいのか?(Why)
④どうやって届けるのか?(How)
SNSなどの膨大な情報があり、情報が埋もれます。殆どの情報は「ふーん」とスルーされます。(自分には関係ない)人の興味や関心に結びつける(自分ごと化する)のがポイントだそうです。
プレリリースとは、「メディアの第三者の視点から自社の情報が紹介される」点で、広告とは異なる。
プレリリースは、WEB配信サービスを利用すると効果的です。
書き方のコツは、相手目線で考えることで、書き方のマナーは以下の通り。
①誰でもわかる言葉で(相手は赤の他人、前提の共有は基本的にない。)
②一段落ごとに「伝わる」写真を添える
③想いは「さらりと」伝える(熱すぎるのはNG)
④です、ます、正しい日本語(プレリリースはやわらかいビジネスレター)
⑤書けたら何度も読み直す。わかりやすいか・相手が興味がもてるか
おもわず人に教えたくなるPRの極意は以下の通り。
①おもしろい
②あたらしい
③役に立つ
④見てみたい(好奇心をくすぐる)
⑤好き(私が・あの子が)
⑥ギャップがある
⑦気に入った
SNSは、共感者を集める共創ゲーム
PRは「価値をデザインし、伝え、共感者をつくる」という点で、ブランディングそのもの。
価格競争より、価値共創。
アウトラインを書きましたが、一文一分に思いが詰まったお話でした。文章だけでは伝わらないと思いますが、一文一文の意味を考えて頂いた方が良いと感じました。
新しい価値を作り出すことが、結果的にヒットする商品開発になると感じました。
minne