衆議院議員から「日本の科学技術戦略などについて」聞いてきました

電気や通信に関すること

日本技術士会近畿本部建設部会による7月期講演会を聞いてきました。講師は衆議院議員で、演題は「日本の科学技術戦略などについて」でした。

ポイントは

・アンケートにより、日本の国力・自身が低下している。それは、経済、技術の両面である。経済分野は、50代の低下幅が大きい。

・日本の科学・技術政策で力を入れて欲しい分野は、首位が医療・健康分野(86%)である。次に、脱炭素に成長の種がある環境・エネルギ―分野(70%)であった。

・GDPの暦年の推移を見ると、中国の台頭と日本の衰退が明確になっている。

・学術研究において日本の存在感が低下している。日本のチップ論文推移は、1997年-1999年で世界シェア4.7%であったが、2017年-2019年では世界シェア2.0%に落ち込んでいる。

・人口100万人当たりの博士号取得者数は、2008年度と2018年度を比較すると、米国、ドイツ、英国、韓国、中国が伸びているのに対し、日本は低下している。

・科学技術基本法制定(1995年)に基づき、基本計画を5年毎に策定している。第1期から第3期では、科学技術予算拡充、第4期では社会実装を重視、第5期では「Society5.0」を提唱している。

・第6期では、基本法を改定(2020年)、基本計画の対象に「人文・科学技術の振興」と「イノベーションの創出」を追加、本格的な社会変革に着手

・第6期科学技術・イノベーション基本計画のポイントは、「グローバル化への対応」「国内の社会構造の改革である」。Society5.0を目指し、「地球環境の維持」「豊かに生きていける社会の実現」「総合的な安全保障」「能力を伸ばし、多様な働き方を可能に」「いきいきと社会参加」「自らの存在を特定し活躍」がキーワードである。

・Society5.0の実現に向けた科学・技術イノベーション政策としては、「デジタル活用を前提とした社会構造変革」「「知」の創造(研究力の強化)」「人材育成」(初等中等っ教育段階からのSTEAM教育、リカレント教育、博士学生や若手研究者の支援強化、大学ファンドの創設と大学改革)が、キーワードである。5年間で、政府の研究開発投資の総額は30兆円、官民の研究開発投資の総額は約120兆円である。

・岸田政権の柱は、「科学技術立国の推進」、「スタートアップの徹底支援」「デジタル田園都市国家構想」「経済安全保障」である。これによって、科学技術の・イノベーションによる「成長」と「分配」の好循環を実現する。

・2025年度大阪・関西万博、i-Cunstruction、インフラ分野のDX化、も重要である。

骨太の方針の中に、スタートアップの支援が盛り込まれている。どのような、内容で具体化されるのか、とても期待している。

【内閣府HP】経済財政運営と改革の基本方針2022

https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2022/2022_basicpolicies_ja.pdf

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