
🌏ありがとう、2025大阪・関西万博──大屋根リングの下で感じた「未来と別れの1週間」
カテゴリー:
万博 / 大阪観光 / 建築デザイン / 未来社会 / 感動体験
【序章】もはや“人の波”──万博最終章の熱気
2025年の春から始まった大阪・関西万博。
当初から注目を集めていたとはいえ、ここまでの大混雑を誰が想像しただろうか。
開幕当初の来場者は期待と好奇心に包まれ、穏やかな流れで各パビリオンを巡っていた。
しかし、閉幕まで残り1週間となった今、会場の様子はまるで**「未来を見る最後のチャンス」**に群がる人々の熱狂に変わっている。
朝の開門と同時にゲートに殺到する人々。
SNSでは「〇〇パビリオン120分待ち」「今日は入れなかった」といった投稿が相次ぐ。
それでも、多くの人が笑顔で、そしてどこか切ない表情で、会場を歩いている。
なぜか。
それは、この夢のような場所がもうすぐ終わってしまうからだ。
【第一章】大屋根リング──2kmの未来を歩く
万博の象徴的存在といえば、やはり「大屋根リング」だ。
その全長はおよそ2キロメートル。
まるで未来都市の環状道路のように会場を囲み、訪れた人々を包み込む。
昼間は太陽光が反射して金色に輝き、夜になるとLEDが柔らかく光り、幻想的な空間を演出する。
このリングを1周するだけで、人間の創造力の輪郭を感じ取ることができる。
多くの人が言う。
「パビリオンに入れなくても、このリングを歩くだけで満足した」
その言葉の意味が、今になってよくわかる。
リングの上から眺める景色は壮観だ。
各国のパビリオンが放つ個性的なデザイン、笑顔で写真を撮る家族、世界中から集まったボランティアたち。
そのすべてが、ひとつの地球というキャンバスに描かれた物語のようだった。
【第二章】“入れないパビリオン”の中で見つけた価値
確かに、混雑は厳しい。
予約しても入れない、整理券がすぐに終了──そんな声も多い。
しかし、それでも来場者が絶えないのはなぜだろう。
それは、「見る」だけでなく、「感じる」万博だからだ。
パビリオンの外壁には、国や企業の理念がアートとして表現され、音楽や光、映像が絶えず流れている。
たとえ中に入れなくても、外側からでも未来へのメッセージを感じ取ることができる。
「テクノロジーが人をつなぐ」「地球と共に生きる」「多様性が生む調和」
そんなテーマが、風に揺れる旗やディスプレイの中で息づいている。
“中に入れない”ことが、もはや欠点ではなくなった。
人々はそれぞれの立場で、外からでも未来を見ていた。
【第三章】リングの上で聞こえた“ありがとう”
夕暮れ時、大屋根リングの上で立ち止まる。
風が心地よく、どこからともなく拍手が湧き起こる。
ステージではミニライブが始まり、子どもたちの笑い声が響く。
「あと1週間で終わるんだね」
「本当に楽しかった」
「ありがとう、吉村さん」
そんな会話が、至るところで聞こえてくる。
大阪府知事・吉村洋文さんをはじめ、万博運営に関わったすべての人々への感謝の言葉が自然に口をつく。
コロナ禍を乗り越え、批判や不安の声を超えて実現したこの万博。
その現場で働くスタッフやボランティアの笑顔こそが、最大の成果だったのかもしれない。
【第四章】「未来社会の実験場」は確かにあった
大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。
その言葉は抽象的に思えるが、実際に現場を歩けば明確な“答え”がある。
・AIと人間が共創するカフェ
・再生素材で作られたパビリオンの構造体
・無人移動車が行き交う通路
・気候変動を意識したクールダウンゾーン
それら一つひとつが、「持続可能性」と「幸福」を同時に追求するための試みだ。
つまり、ここで見られた技術やデザインは、“未来の標準”になる可能性を秘めている。
万博は終わるが、そこで生まれたつながりと記憶は、消えない。
【第五章】閉幕前夜に感じる「さみしさ」と「希望」
万博が閉幕する。
それは、夢が覚める瞬間でもある。
だが、そこには確かな希望が残る。
人々が目を輝かせ、世界の文化と技術に触れ、笑顔を交わしたこの半年間。
この経験は、大阪という街に、そして日本全体に大きな財産を残した。
2025年の万博は単なるイベントではなく、未来を“体験した”記憶の集合体なのだ。
【終章】ありがとう、吉村さん。そして、ありがとう大阪。
閉幕を前にして、多くの来場者がSNSに「#ありがとう万博」「#ありがとう吉村さん」と投稿している。
万博の成功を支えた運営、建設、清掃、警備、ボランティア──そのすべてに敬意を込めて。
この万博が終わることは寂しい。
だが、その寂しさこそが、心に残る祭りの証拠だ。
ありがとう、大阪。
ありがとう、万博。
そして、ありがとう、未来を見せてくれたすべての人へ。
🌸まとめ
大阪・関西万博は、ただの「展示会」ではなかった。
それは、人と人とが未来を信じるための実験場であり、
2kmの大屋根リングは、その希望をつなぐ「象徴の輪」だった。
あと1週間で閉幕──
だが、その感動と学びは、永遠に続いていく。













