AI講演会で起きた“静かな違和感”──伝わらなかった声と、一人の世界に入った講師から考えること
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はじめに:昨日のAI講演会で感じた“妙な空気”
昨日、AIをテーマにした講演会に参加しました。
内容自体は今まさに注目されている分野で、期待値はかなり高いものでした。
しかし、講演が始まって数分もしないうちに、会場全体に言語化しにくい違和感が広がっていきました。
原因はとてもシンプルです。
講師がマイクを使わなかった。
しかも、声が小さい。
結果として、
- 後方の席ではほとんど聞こえない
- 前の席でも集中しないと内容が追えない
- それでも誰も注意できない
そんな状況が、講演の最後まで続いたのです。
セクション1:なぜ「聞こえない講演」は起きてしまうのか
1-1. 講師は“話すこと”に慣れていなかった
AIの専門家や研究者、エンジニアの中には、
「人前で話すこと」に慣れていない優秀な人が数多くいます。
今回の講師も、おそらく
- 知識・経験は豊富
- AIという分野への理解は深い
- しかし、講演という場の設計には不慣れ
そんなタイプだったのではないでしょうか。
1-2. マイクを使わないという選択の怖さ
小規模な会場や、距離の近いセミナーでは
「マイクなしでもいけるだろう」と判断してしまうことがあります。
しかし実際には、
- 会場の反響
- 聴衆の人数
- 後方席との距離
これらを少しでも誤ると、**致命的な“聞こえない空間”**が生まれます。
セクション2:誰も注意できなかった理由
2-1. 日本特有の「空気を壊さない文化」
今回、最も印象的だったのは
誰も「聞こえません」と言えなかったことです。
おそらく多くの人が、心の中ではこう思っていました。
- 「声、小さくない?」
- 「マイク使えばいいのに…」
- 「後ろの人、全然聞こえてないだろうな」
それでも、
- 講師の話を遮るのは失礼
- 主催者側が言うべき
- 自分が言い出すのは気まずい
こうした心理が重なり、沈黙の同意が生まれてしまったのです。
2-2. 結果として生まれた“誰も得しない時間”
その結果どうなったか。
- 講師は問題に気づかない
- 聴衆は内容を十分に受け取れない
- 会場全体の集中力が下がる
これは、誰一人として得をしない時間でした。
セクション3:講師は「一人の世界」に入っていた
3-1. フィードバックのない怖さ
講師は終始、淡々と話し続けていました。
質問もなく、反応も薄い。
それでも話し続ける。
これはある意味、
完全に“一人の世界”に入っていた状態だと言えます。
人は、
- うなずき
- 表情
- 声のリアクション
こうしたフィードバックがないと、
自分の状態を客観視できなくなります。
3-2. AIの話なのに、コミュニケーションが欠けていた皮肉
AIは
- 対話
- インターフェース
- ユーザー体験
を非常に重視する分野です。
にもかかわらず、
そのAIを語る場で、最も基本的な「伝える設計」が欠けていた。
この皮肉は、とても象徴的でした。
セクション4:良い講演に必要なのは「技術」より「設計」
4-1. 講演は“情報提供”ではなく“体験”
良い講演とは、
単に情報を並べることではありません。
- 聞こえる
- 理解できる
- 感情が動く
これらが揃って、初めて体験になります。
4-2. 最低限、守るべき3つのポイント
今回の講演から学べる教訓は明確です。
- マイクは必ず使う
- 会場の後方を基準に声量を決める
- 聴衆の反応を常に観察する
これはAI講演に限らず、
すべてのプレゼン・セミナーに共通する原則です。
セクション5:それでも、この講演会が無駄ではなかった理由
一見すると、
「聞こえない」「もったいない」講演会でした。
しかし、私はこうも感じています。
“失敗から学べることは、成功から学べることより多い”
- 伝えることの難しさ
- 空気が生む沈黙の怖さ
- 設計されていない場の脆さ
これらを、実体験として学べたからです。
まとめ:AI時代だからこそ、人の声が重要になる
AIが進化し、
情報は誰でも簡単に手に入る時代。
だからこそ、
- 人が話す意味
- 生の声で伝える価値
- 場を共有する体験
これらは、ますます重要になります。
昨日の講演会は、
AIの未来以上に、
人間のコミュニケーションの本質を考えさせてくれました。
