代表取締役なのに、実態は“犬専務のお世話係”──肩書きと日常のギャップに気づいた日
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【本文(ブログ用)】
■ 代表取締役なのに、スケジュールの主導権は犬にある
「代表取締役」──この肩書きは、多くの人から見れば“社長”であり、
“采配を振るう側の人間”だと思われている。
しかし、私の日常はというと、
- 朝の散歩
- ごはん
- トイレ処理
- おやつの催促対応
- なでなで要求の受け付け
- 夜の散歩
- さらに追加される「撫でてくれませんか業務」
これらが**1日の大半を占める“最重要案件”**である。
私の手帳には“経営に関する予定”よりも
犬のお世話タスクの方が圧倒的に多い。
肩書きだけを見ると私は「代表取締役」。
でも、実態はというと──
犬専務の“秘書兼執事”みたいなものだ。
■ 犬と暮らすと見えてくる「社長業の本当の難しさ」
経営は数字と戦う世界。
一方で犬は、こちらの精神状態を容赦なく可視化してくる存在だ。
代表取締役としての威厳など、犬には通用しない。
「まだ散歩に行かないの?」
「今日はちょっと撫でる時間短くない?」
「今すぐに遊んでいただけると非常に助かります」
そんな目でこちらをチクチク刺してくる。
どれだけ立派な肩書きを持っていても、
家に帰れば、犬の前では ただの“下僕” である。
そして不思議なことに、
その時間こそがいちばん心を整えてくれる。
■ 肩書きは社会の評価であり、
犬との暮らしは“本当の生活”そのもの
私は長いこと「代表取締役」という肩書きを背負い、
仕事のために生きてきた。
しかし犬と暮らすようになって気づいた。
肩書きは、社会の中で必要な「仮の役割」にすぎない。
犬にとって、私は社長でも無職でも関係ない。
ただ、毎日そばにいて名前を呼び、撫でてくれる存在であればそれでいい。
気がついたら私は、
いつの間にか犬に心を救われていた。
■ 実態は犬に振り回されながらも、それが“正解”
「代表取締役なのに、犬に追われる生活でいいのか?」
そう思う瞬間はある。
でも、よく考えてみる。
- 犬のおかげで毎日散歩し、健康になった
- 犬のおかげで笑う回数が増えた
- 犬のおかげで、仕事のストレスが中和された
- 犬のおかげで、人間らしい時間を取り戻した
それを“間違い”と言えるだろうか?
むしろ私は今、
人生の中でいちばん穏やかな時間を過ごしているのかもしれない。
■ まとめ:肩書きよりも、いま隣にいる存在の方が大切
代表取締役としての私は、
会社のため、社員のため、未来のために走り続けてきた。
でも今は、そのスピードを少し緩めて、
犬と一緒に歩く生活を選んでいる。
それを“後退”と言う必要はない。
**肩書きは変わっても、人生の価値は変わらない。
むしろ犬のおかげで、私は本当の自分を取り戻せている。**
今日も犬専務が、私の膝の上で寝ている。
その寝顔を見るたびに、胸のどこかがふっと軽くなる。
犬に振り回される代表取締役。
これが、今の私のリアルだ。
そして、悪くない。
