2025年、テニス収め。仲間と過ごした“静かな幸福”の時間
【カテゴリ】テニス / ライフログ / 年末の振り返り
序章:締めくくりは、やっぱりテニスだった
12月の冷たい空気が、頬を軽く撫でる。
年の瀬に差し掛かり、街全体が少しだけせわしなくなるこの季節。
そんななか、私は「今年のテニスの締めくくり」を迎えた。
ただラケットを振るだけではない。
ただ運動するだけではない。
“テニス収め”とは、一年の積み重ねを静かに噛み締める、私にとっての特別な儀式のようなものだ。
そして何より——
今日は 仲の良い二人 と一緒だった。
この二人と過ごすコートの時間は、私の一年の中でもっとも“素の自分”でいられる時間かもしれない。
第1章:コートに立った瞬間の、あの空気
午前の光がまだ柔らかい時間帯。
人影もまばらなテニスコートに足を踏み入れると、空気がスッと澄む。
そこで待っていたのが、いつもの二人。
片方は、私よりも勢いのあるストロークを打ち込むタイプ。
もう片方は、静かだが確実にポイントを積み上げるタイプ。
三人そろうと、まるで自然と“バランス”が生まれる。
強さも、ユーモアも、情熱も、お互いを補い合うように溶け合っていく。
今日のウォーミングアップは、なぜかいつも以上に心地よかった。
ラケットの振り抜きが軽い。
身体が素直に動く。
「今日、調子いいかもね」
誰かがそう言ったのをきっかけに、三人の空気がさらに明るくなる。
第2章:ラリーが繋がるとき、心も繋がる
テニスの醍醐味は、ボールが“続く”ことだと思う。
相手の性格がプレーに滲む。
自分の癖も露わになる。
今日のラリーは、驚くほど続いた。
適度に走らされながら、適度に打ち込めて、適度に笑える。
技術的にどうこうではなく、ただ楽しい。
この「ただ」がとても贅沢だ。
途中、三人で息が上がりながらも、誰かが笑い、その笑いが伝染し、ラリーが一時中断する。
だけどまたすぐにボールを拾い上げ、再びコートの真ん中に立つ。
この繰り返しが、いつまでも続いてほしいと思った。
第3章:ふとした瞬間に訪れた“ありがたさ”
年末になると、どうしても「振り返り」や「反省」が付きまとう。
だけど今日のテニス収めは、そんな感情を優しく上塗りしてくれた。
二人がいてくれたから楽しかった。
二人が笑ってくれたから頑張れた。
二人との時間があったから、この一年のテニスが彩られた。
コートの端に腰を下ろし、ペットボトルの水を飲みながら、ふとそんな気持ちが胸を満たした。
「今年一年、テニスを続けられて本当に良かった。」
そう思えた瞬間、冷たい空気すら温かく感じた。
第4章:“また来年も”を約束する言葉
プレーが終わっても、三人はなかなか帰らない。
コートの外でも話が止まらない。
誰も言わなくても、また一緒にテニスをする未来が見えている。
「来年はもっとこうしよう」
「試合にも出てみたいね」
「また集まろう」
言葉の一つひとつが、来年への小さな希望になっていく。
別れ際、自然と“またね”が言えた。
それだけで十分だった。
終章:テニスと仲間がくれた、静かな幸福
今日という日は、2024年の大切なピースになった。
試合に勝ったわけでも、特別な出来事があったわけでもない。
だけど、こういう静かで、温かくて、深い時間こそが、人生の支えになる。
来年の私は、もっとテニスが好きになっているだろう。
もっと二人との時間を大切にしているだろう。
そして今日の“テニス収め”を何度も思い出すだろう。
ありがとう。
一緒に過ごしてくれた二人へ。
そして一年間、私の心と身体を前に進ませてくれたテニスへ。
