
【体験記】大阪・関西万博「パソナ館」はなぜ“行くべき”なのか?──心臓が鼓動する未来とブラックジャックの警告
はじめに:「万博なんてもう時代遅れ?」というあなたへ
「大阪・関西万博なんて、正直行く意味あるの?」
そう思っていたのは、つい最近までの私でした。世界中から人が集まり、未来の技術を披露する万博──なんて、どこか昭和のノスタルジーに聞こえませんか?
でも、私は行ってみて、その認識が完全に覆されたのです。
なかでも衝撃を受けたのが、「パソナ館」。
“心臓の細胞が本当に動いている”
“アトムとブラックジャックが現代医療の未来を語る”
これが、実体験です。
この記事では、大阪・関西万博のなかでもとくに見逃せない**「パソナ館」**の魅力を、臨場感たっぷりにレポートし、実際に行くべき理由をデータ・感情・ストーリーの3つの視点からお届けします。
1. パソナ館とは?──“人間の可能性”に挑む異色のパビリオン
パソナグループといえば、「人材派遣の会社」というイメージが強いかもしれません。
しかし、大阪・関西万博ではまったく別の顔を見せています。
テーマは**「いのち輝く未来社会」**。
具体的には以下の3つの柱で構成されています:
- 再生医療の最前線
- AI×人間の共生
- いのちの循環(生命倫理)
入館直後、あなたは未来の医療現場に放り込まれたかのような錯覚を覚えるでしょう。
2. 実際に見た「心筋細胞が動く」展示の衝撃
展示ブースのハイライトのひとつが**“心筋細胞の拍動”**を実際に見ることができるコーナー。
これはiPS細胞由来の心筋細胞で、透明なディッシュの中で本当にリズムを刻んで動いています。
私が見たとき、まわりからは「うわっ」「すご…」と小声ながらも確かな感動の声。
あれは映像でもCGでもありません。
生きている細胞が、自分の意思なく、命のリズムで動いている。
これだけでも、行く価値があります。
3. アトムとブラックジャックが“いのち”を語る意味
もう一つの目玉は、アトムとブラックジャックによる映像デモンストレーション。
プロジェクションマッピングと立体音響を組み合わせた演出は、テーマパーク顔負け。
ただの娯楽かと思いきや、彼らが投げかける問いが深い。
「テクノロジーは、すべての命を救えるのか?」
「人間の“いのち”に、価格をつけられるのか?」
ブラックジャックの問いは、まるで現代医療の闇に警鐘を鳴らしているよう。
アトムは希望を語ります。
「ぼくは、人間がもっと優しくなれると思う。」
これは医療の話であると同時に、**“人間とは何か”**を問い直す時間なのです。
4. 行く前に絶対押さえるべき“予約の壁”
ここで注意しておきたいのが、「パソナ館」は**完全予約制(人数制限あり)**という点。
当日ふらっと立ち寄っても、基本入れません。
しかも、人気がありすぎて、直前の予約では間に合わないこともしばしば。
事前に万博の公式アプリやWebで空き状況をチェックして、早めの行動が必要です。
予約が取れたあなたは、すでに“選ばれし者”。
5. 体験を超えて「思索」に向かう場所
パソナ館はただの“体験型医療展示”ではありません。
むしろ私は、**“哲学的な没入空間”**だと感じました。
医療技術、AI、倫理観、労働の未来、命の価値…。
短い滞在時間のなかで、これだけのテーマに真正面から向き合える場所は、そうありません。
そしてそれを、「ブラックジャック」という象徴的な存在が導いてくれる。
まるで未来社会の問いに、手塚治虫が答えてくれるかのような構造になっているのです。
6. 結論:「パソナ館」は“今”行くべきパビリオン
大阪・関西万博は規模も大きく、全体を一日で回るのは至難の業。
だからこそ、「どのパビリオンを見るか」が来場体験の質を大きく左右します。
そのなかでも、パソナ館は以下のような人にとって、間違いなく“刺さる”場所です。
- テクノロジーと人間の共存に関心がある
- 再生医療やiPS細胞に興味がある
- アトムやブラックジャックに親しみがある
- 子どもに命の大切さを伝えたいと思っている親
- 「人間らしさ」を再発見したいすべての人
7. おまけ:未来を“見に行く”という贅沢
私たちは普段、過去に触れることが多い。
でも、パソナ館では**“未来”を直接体験する**ことができます。
それも、未来に生きる“人間”のリアリティを。
大げさではなく、あの日あの場所で心臓が動くのを見てから、私は“人の命”というものをより実感するようになりました。
まとめ:万博の目的は“体験”ではなく“気づき”だ
大阪・関西万博は、「体験」する場であると同時に、「気づき」を得る場です。
その意味で、パソナ館はまさに“核”のような存在。
もしあなたが今、なんとなく不安な未来を感じているなら。
その答えのヒントが、あのパビリオンにはあるかもしれません。
















