
【2026年11月】今週は株を買わない方がいい?米国中間選挙と雇用統計に警戒
2026年11月2日(月)
はじめに|今週は株式投資を休んでもよいのかもしれない
今週の経済スケジュールを眺めていると、株式投資をするには少し慎重になった方がよいのではないかと思えてきた。
11月3日には米国中間選挙があり、11月6日には米国の雇用統計が予定されている。さらに、米国の景況感を示す経済指標や、日本企業の決算発表も続く。
最近の株式市場は、AI関連株を中心に値動きが激しい。企業の成長期待は大きいものの、株価がすでに将来の成長を織り込んでいるようにも感じる。
私自身、株式投資を続けているが、最近は思うように株価の方向を読むことができない。
株価が上昇しているから買うと下落し、下落しているから売ると反発する。そんな経験が続くと、そもそも毎日売買する必要があるのだろうかと考えてしまう。
特に今週は、政治、経済、金融政策、企業業績という複数の要因が同時に株式市場を動かす可能性がある。
株式に手をつけるのは、今週が過ぎてからでもよいのかもしれない。
今日は、2026年11月第1週の経済イベントを整理しながら、今後の株式市場の見通しと、個人投資家としての投資判断について考えてみたい。
1.2026年11月第1週の主要経済イベント
今週は、株価に影響を与える重要なイベントが集中している。
| 日付 | 主なイベント | 注目点 |
|---|---|---|
| 11月2日(月) | 米ISM製造業景況指数 | 米国製造業の景気動向 |
| 11月3日(火) | 米国中間選挙、日本市場休場 | 政治情勢と経済政策 |
| 11月4日(水) | 米ADP雇用統計、ISM非製造業景況指数 | 雇用とサービス業の動向 |
| 11月5日(木) | 日銀関連資料、日米企業決算 | 金融政策と企業業績 |
| 11月6日(金) | 米国10月雇用統計(予定) | 米国金利と株価の方向性 |
※発表日程は変更される可能性がある。特に米国の雇用統計は、政府機関の公表状況も含めて最新の日程を確認したい。
これだけのイベントが重なると、株式市場の方向性を予測することは容易ではない。
好材料が発表されても株価が下落することがあり、反対に悪材料が出ても株価が上昇することがある。
株式市場が将来を先取りして動く以上、単純にニュースの良し悪しだけで売買を判断することは難しい。
私が今週特に注目しているのは、米国中間選挙、米国雇用統計、そしてAI関連企業の業績見通しである。
2.米国中間選挙で株価はどう動くのか
11月3日に実施される米国中間選挙は、今週最大の政治イベントである。
米国では、大統領の所属政党が議会で多数派を維持できるかどうかによって、経済政策の実現可能性が大きく変わる。
共和党が議会で多数派を維持するのか。それとも民主党が勢力を拡大するのか。
選挙結果は、税制、財政支出、規制政策、エネルギー政策などに影響を及ぼす可能性がある。
民主党の躍進はAI関連株に悪影響なのか
私が気になっているのは、AIデータセンターへの巨額投資である。
米国ではAI需要の拡大を背景に、大規模なデータセンター建設が進められてきた。
しかし、データセンターには膨大な電力が必要になる。
電力需要が急増すれば、発電設備や送配電設備の増強が必要になるだけでなく、電気料金の上昇や環境負荷なども問題になってくる。
民主党が勢力を拡大した場合、環境規制や電力料金への監視が強まる可能性もある。
ただし、民主党が勝利したからといって、AIデータセンターの建設が全面的に止まるわけではない。
AI技術は米国の産業競争力や安全保障にも関係するため、政党を問わず重要な政策課題となっている。
むしろ、規制の方向によっては、省エネルギー設備や電力インフラへの投資が拡大する可能性もある。
重要なのは、選挙結果そのものよりも、その後の政策の具体化ではないだろうか。
選挙結果は株価に織り込まれているのか
株式市場は将来の出来事を先取りして動く。
そのため、民主党の躍進や共和党の議席減少が予想されているなら、その可能性は一定程度株価に反映されているはずだ。
しかし、予想と結果が異なれば株価は大きく動く。
さらに、選挙結果が予想どおりだったとしても、その後に発表される政策によって市場の評価が変わる可能性がある。
したがって、選挙前に結果を予想して売買するよりも、選挙後の株式市場の反応を確認する方が合理的ではないかと思う。
3.米国雇用統計は株式市場の方向を変えるのか
もう一つの重要なイベントが米国雇用統計である。
米国の中央銀行であるFRBは、物価の安定と雇用の最大化を目標として金融政策を運営している。
そのため、雇用統計の結果は政策金利の見通しに大きく影響する。
ここで難しいのは、雇用統計が良ければ必ず株価が上昇するわけではないという点だ。
雇用が予想以上に強ければ、米国経済が堅調であることを示す。
しかし、同時に賃金上昇やインフレの長期化が警戒され、利下げ期待が後退する可能性もある。
その結果、米国債利回りが上昇し、株価が下落することも考えられる。
反対に、雇用統計が弱ければ利下げ期待が高まるかもしれない。
しかし、あまりにも雇用が悪化していれば、今度は景気後退が心配になる。
つまり、雇用統計は良すぎても悪すぎても、株価にとって不安材料になり得るのである。
特にPERの高いAI関連株や半導体関連株は、金利変動の影響を受けやすい。
今週は雇用統計の数値だけでなく、発表後の米国10年国債利回りやNASDAQの動きにも注目したい。
4.AI関連株の成長はいつまで続くのか
ここ数年、株式市場を牽引してきたのはAI関連企業である。
半導体、データセンター、光通信、電力設備など、AIに関係する幅広い企業に投資資金が流れ込んできた。
日本でも、アドバンテスト、東京エレクトロン、フジクラ、古河電気工業、キオクシアなどが注目されている。
しかし、最近は少し気になることがある。
AI関連企業への期待が、実際の利益成長を先取りしすぎているのではないかということだ。
AI市場の成長と株価上昇は同じではない
AI市場が今後も拡大する可能性は高いと考えている。
しかし、市場が成長することと、AI関連株が上昇し続けることは別の問題である。
例えば、ある企業の1株当たり利益が100円で、PERが50倍なら、株価は5,000円になる。
翌年、利益が20%増加して120円になったとしても、市場がPER30倍で評価するようになれば、株価は3,600円に下落する。
利益は増加しているのに、株価は28%も下落する計算になる。
これが成長株投資の難しいところだ。
企業が成長していても、市場の期待がそれ以上に大きければ、株価は下落する可能性がある。
私は、今後のAI関連株について、売上高の成長率だけでなく、利益率、営業キャッシュフロー、設備投資の回収期間を確認することが重要になると考えている。
5.フジクラやキオクシアなど日本のAI関連株はどうなるのか
米国のAI関連株が調整局面に入れば、日本の半導体関連株にも影響が及ぶ可能性がある。
特に、米国市場でNASDAQやSOX指数が下落した翌日は、日本の半導体関連株も売られやすい。
私が注目しているのは、フジクラとキオクシアである。
フジクラはAIデータセンター需要が成長を支えるのか
フジクラは、データセンター向けの光ファイバーや光接続関連製品で注目されている。
AIデータセンターでは大量のデータを高速に伝送する必要があり、光通信設備の重要性は高まっている。
ただし、事業の成長性が高いことと、現在の株価が割安であることは別である。
市場の期待が高すぎれば、好決算でも利益確定売りが出る可能性がある。
今後は受注の拡大だけでなく、利益成長が株価にどこまで織り込まれているのかを確認したい。
キオクシアはメモリー需要の拡大が続くのか
キオクシアについても、AIデータセンター向けのストレージ需要が注目されている。
しかし、メモリー市場には価格変動が大きいという特徴がある。
需要が拡大していても、供給量が増えすぎれば価格が下落する可能性がある。
そのため、NAND型フラッシュメモリーの価格動向、在庫水準、設備投資計画を確認する必要がある。
AI需要が強いという理由だけで買うのではなく、企業の利益が今後どの程度増加するのかを見極めたい。
6.AI投資が減速しても電力設備関連株には需要が残るのか
AI関連株の中でも、私が比較的長期的な需要を期待しているのは電力設備関連企業である。
データセンターが増加すれば、当然ながら電力需要も増える。
しかし、電力設備への投資はAIだけに依存しているわけではない。
日本では、老朽化した送配電設備の更新、再生可能エネルギーの導入、防災対策、電力系統の強化など、多くの設備投資需要が存在する。
したがって、仮にAIデータセンターへの投資が一時的に減速しても、電力インフラへの投資がすべて止まるとは考えにくい。
もちろん、電力設備関連株も株価が割高であれば下落する。
それでも、AI関連企業を一括りにするのではなく、事業構造や需要の持続性によって区別する必要があると思う。
7.今週の株価見通し|上昇と下落の両方に備える
今週の日本株について、私は大きく三つのシナリオを考えている。
第一のシナリオは、株価が上下に振れながら方向感を失う展開である。
米国中間選挙や雇用統計を控え、投資家が積極的な売買を控える可能性がある。
一方、短期筋の売買によって個別銘柄が大きく変動することも考えられる。
第二のシナリオは、重要イベント通過後の株価上昇である。
選挙結果が市場の想定範囲に収まり、雇用統計も極端な悪化を示さなければ、不透明感の後退によって株価が反発する可能性がある。
第三のシナリオは、AI関連株を中心とした調整拡大である。
金利上昇、企業決算への失望、AI設備投資への懸念などが重なれば、成長株を中心に売りが広がるかもしれない。
現時点では、どのシナリオになるのか確信が持てない。
だからこそ、今週は無理に売買する必要がないように感じている。
8.株を買わずに現金を保有することも投資戦略
株式投資をしていると、毎日何かを売買しなければならないような気持ちになる。
株価が上昇すると、買わなかったことを後悔する。
株価が下落すると、もっと早く売っておけばよかったと思う。
しかし、株式市場は今週で終わるわけではない。
来週も、来月も、来年も市場は続いていく。
今週の値上がりを逃したとしても、別の投資機会は必ず存在するだろう。
一方、大きな損失を出してしまうと、その回復には時間がかかる。
例えば、100万円を投資して20%の損失を出すと、資産は80万円になる。
元の100万円に戻すためには、25%の利益が必要になる。
損失が大きくなるほど、元に戻すために必要な利益率は高くなる。
このことを考えると、相場の先行きが不透明なときには、現金を保有しておくことにも意味がある。
ただし、現金で待機している間に株価が上昇すれば、その利益を逃すことになる。
したがって、単に怖いから売買しないのではなく、どのような条件になれば投資を再開するのかを決めておく必要がある。
9.11月9日以降、何を確認して株を買うべきか
今週のイベントが終わった後、私は次の点を確認したい。
- 米国中間選挙の結果と今後の経済政策
- 米国雇用統計と長期金利の変化
- NASDAQとSOX指数の方向性
- ドル円相場の動向
- 日本のAI関連企業の決算と株価水準
特に重要なのは、イベントの結果よりも、その後の市場の反応だと思う。
例えば、悪い経済指標が発表されても株価が下落しなくなれば、売り圧力が弱まっている可能性がある。
反対に、好材料が出ても株価が上昇しない場合には、市場の期待がすでに高すぎるのかもしれない。
株価の動きには、経済指標だけでは読み取れない投資家心理が表れる。
また、11月9日以降も重要な経済イベントは続くため、来週になれば必ず安心して買えるというわけではない。
私は、イベント通過後に相場が落ち着いたことを確認してから、少しずつ投資を検討したい。
10.個人投資家は機関投資家と同じ土俵で戦う必要はない
最近、短期売買をしていて感じることがある。
それは、株価が必ずしも自分の考えた方向に動かないということだ。
買えば下がり、売れば上がる。
まるで自分の売買を誰かが見ているように感じることさえある。
もちろん、実際に自分の注文だけを狙って株価が動いていると考える根拠はない。
市場には機関投資家、ヘッジファンド、個人投資家、高速取引を行う事業者など、さまざまな参加者が存在する。
それぞれが異なる時間軸や目的で売買しているため、短期的な値動きは非常に複雑になる。
個人投資家が、情報量や取引速度で機関投資家に対抗することは容易ではない。
しかし、個人投資家には大きな利点がある。
それは、毎日売買する必要がないということだ。
機関投資家には運用方針や資金の制約があるが、個人投資家は自分の判断で現金を保有し続けることができる。
自分が理解できる相場になるまで待つこともできる。
この自由を生かさない手はない。
相場に参加しないことも、自分で選択した投資判断なのである。
まとめ|今週は株式投資を休む勇気を持ちたい
2026年11月第1週は、米国中間選挙、雇用統計、景況感指数、企業決算など、重要なイベントが集中する。
どのイベントも、株式市場の方向性を変える可能性がある。
特にAI関連株については、これまでの成長期待が今後も株価を支え続けるのか、慎重に見極めたい。
私自身、最近の株式市場では、短期的な値動きを予測することの難しさを感じている。
だからこそ、今週は無理に売買せず、重要なイベントが終わるのを待つことも一つの選択肢だと思う。
もちろん、待っている間に株価が上昇するかもしれない。
それでも、すべての値上がりを取る必要はない。
株式投資で大切なのは、一度の売買で大きな利益を得ることではなく、長く市場に参加し続けられることである。
今週は経済イベントを確認しながら、市場の反応をじっくり観察する。
そして、来週になって相場の方向性が少しでも明確になれば、改めて投資を考えてみたい。
株式投資には、買う勇気も必要だが、買わずに待つ勇気も必要なのだろう。
今週は、そのことを改めて考える一週間にしたい。
※本記事は2026年11月2日時点の情報と個人的な考察に基づいています。投資成果を保証するものではなく、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。

